AYAKASHI レビュー
ネタバレ部は同化させてあります
以下ストーリー感想
ヒーローものに18禁要素を追加したような感じ、という印象
ストーリーの出来はそこまで悪くありません
主観的にしか見れずアヤカシに呑みこまれる姿や
過去に縛られ葛藤する姿、家族を失った純粋な叫びなど人間らしい描写は多くみられました
また、立ちはだかる側の回想を所々入れることで"ただの悪者"程度に済ませない人間味をプラス
これも某ヒーローものとは違い評価できる点 (もっともこれはあるべきだと思いますが)
ルートの詳細に関しては、織江で変なキセキを使わず終結させたところや
各キャラごとにラストシーンの戦い方をしっかり変えてきたところがプラス
一方、陽愛ルートでは最初からリーサルウェポンと化し何物も抗いがたい存在であった点が残念
パムは個別で人間的な成長が一番見られたかと
全体的には演出の良さもあってかかなり楽しめる作品だと思います
・"リアライズ"及び"海からくるもの"との比較
AYAKASHI同様に学生が力に目覚め、戦いに巻き込まれていくものとして
リアライズ(PLAYM)や海からくるもの(rouge)があります
これら3作はどれも主人公に特別な力が宿り、力の世界に終わりをもたらすものですが
上記2作に比べるとAYAKASHIは比較的マイルド (モブの死人の数では海からくるものといい勝負ですが)
これは作品が終末的な思想や精神的葛藤前面に出していなかったことが大きそうです
リアライズは突然力に目覚めた主人公が友人を守るために行動するも"何が正しいかわからなくなっていく"作品
海からくるものは"力に目覚めた主人公が終末的思想に寄りつつも希望を見出す"作品でした
これらに比べ、AYAKASHIにはまだ日曜朝のヒーローものの流れが強い印象を受けました
グラフィック感想
原画はTOMA先生他計3名の方々
DEEP VOICEで見られたTOMA先生の儚さや表情の豊かさは健在
戦闘シーンなどもあってかよりキャラに彩りが増していた気がします
BGM/OP感想
OP/ED共にアニメっぽいムービーとよく合っています
戦闘のBGMはやはり緊迫した感じを膨らませてくれました
システム感想
ほぼ文句の付けどころがありません
セーブは200箇所と十分
スキップも速さに問題はなく、処理落ちなどもありません
戦闘の演出はスピード感を増幅させるのにとても効いていましたし
2005年のゲームでここまで整っているのは珍しい方ではないでしょうか
以下総合評価
ストーリー 15/20
キャラクター 15/20
グラフィック 15/20
音楽 12/20
システム 18/20
コストパフォーマンス+110 %
計 (15+15+15+12+18)× 1.1 = 83
以上でレビュー終了です
補足
以前CROSSNET内で公開されていた各キャラクターのショートストーリーはこちら