Private Nurse レビュー
ネタバレ部は同化させてあります
以下ストーリー感想
メインテーマが"癒し"なだけあってキャラクターにもその要素が色濃く表れていました
プライベートナースの"まりあ"は言うまでもなし
彩乃はちょっと強引なところもあるけど気遣いの絶えないキャラ
おそらく、プレイ時の状態が大きく関わってくると思います
周りからもっと気遣ってもらいたいなあなんて思ってる人にはプラスかもしれません
全体として主人公に後ろ向きな言動が目立ちますが
それが終盤に向かうにつれて徐々に前を向いていく過程は丁寧でした
少々日数的にも長く感じましたが、1日1日のイベントはそこまで多くなく
むしろまりあ後半ルートを入れるだけの余裕はあったのかと驚きました
グラフィック感想
原画は根須魂介先生
当時のゲームのキャラ絵としてはアニメに近い?印象を受けました
全体的に彩乃がかわいかったかなと思います
ペラペラ、イトメの立ち絵も好きです
BGM/OP感想
ヒーリング主体の落ち着いた曲が多め
ゆったりよりもさらに流れるような感じです
ボーカル曲は思い出を振り返るようなバラード
眠くなるかもしれませんが
そのくらい落ち着いた雰囲気のものです
システム感想
マイナスポイントでありプラスポイントでもあります
まずマイナスから
(1)メッセージ進行時にマウスクリックしか受け付けない点
今回もカチカチカチカチするハメになりました
エンターキーで進められることがどれだけ楽か毎度実感します
(2)セーブが独特な点
一般的なゲームですとセーブ時の記憶箇所は"まさにセーブしたところ" (わかりづらくてごめんなさい)
となりますが
このゲームの場合"その日の初め"にのみ設けられております
例を挙げて説明しますと
2日目のどのシーンでセーブしても
ロードすれば全て2日目の開始箇所から始まるということです
選択肢ごとのセーブが出来ないので分岐処理が面倒でした(特にじゃんけんの勝敗)
(3)セーブ箇所が少ない
前述の通り大変面倒なセーブシステムとなっているのですが
そのスロット数も30とあまり多くありません
イベントごとにセーブをする方の場合注意が必要です
(4)"コミックディスプ"演出が飛ばせない
このゲームの試みとして取り入れられていた"コミックディスプ"
中身については後述しますが
これをカットできないのは少々面倒に感じました
クリックしないと進まない、ということはないのですが
ゆったりとした進行なため重複して通ったりするとまだかなあと思うことも何度か
(5)メッセージウィンドウが独立して動く
ゲーム画面をドラッグして移動しても
メッセージウインドウは一緒についてきてくれません
自由な場所に配置できそうだなとも思ったのですが
そもそもウィンドウのあった場所まで背景やキャラの立ち絵があるわけでもなく
後に残るのはただの真っ黒い長方形だったので
なんとも言えない気分になります
(6)回想シーンがランダム
シーンが埋まりません
スキップできると思っても新シーンでできなかったりして結構面倒でした
他にも
・バックログがない
という点がありましたが、そこまで気にならなかったため省略します
ここからはプラスポイントについて
(1)"コミックディスプ"
先ほど演出が飛ばせないとマイナスに挙げた"コミックディスプ"ですが
その試み自体は評価できると思います
最近のゲームだと
複数枚のSDを使って初デートで廻った場所を1つの画面の中に並べる、という感じに似てます
しかし、そうしたSD絵の与える"快活さ"とは対照的に
こちらの場合"切なさ"が前面に出てきます
表示される文字も読みやすく、音声の被りも問題なかったため
興味を引かれました
以下総合評価
ストーリー 17/20 (ちょっと長く感じるかもしれませんが)
キャラクター 17/20
グラフィック 15/20
音楽 12/20
システム 5/20
コストパフォーマンス+ 115% (癒し系を前面に押し出した作品はそうないのでは?)
計 (17+17+15+12+5)× 1.15 = 76
以上でレビュー終了です